2010/6/3
最近、久々にアート鑑賞を楽しんでます。
子育ての時間に余裕も出来てきたし、
これからはまたちょこちょこ美術館巡りもできるなぁって、
ワクワクしてます。
先週、早稲田大学にある、會津八一記念博物館で開催された
『尾崎文彦の元気 無垢の眼II』という展覧会に行きました。
その二日前、のんちゃんと板橋区立美術館に行ったのですが、
美術館の休憩コーナーで、いろんなアート展の広告の中から、
尾崎文彦さんの描いたネコの絵のチラシが目に留まり、
のんちゃんと同時に、
「このネコ、かわいいね〜。」
「見に行ってみたいね!」
と、興味惹かれたのです。
早稲田まで都電に乗ることも楽しみになり、
(私は上京してもうすぐ20年!になるけど、初めての乗車…!
のんちゃんも2回目。)
ちょっとした観光気分で、はしゃぐアラフォーでした。
ピンク色の顔がかわいいね!
ここが大隈講堂なんだぁ〜。ほぉ〜! 記念に撮影。
早稲田キャンパスに着くと、正門入ってすぐ左手、1925年に建てられたという、古〜い建物が博物館でした。
興味惹かれたネコちゃんがお出迎え〜。
いいなぁ〜、この雰囲気〜!とワクワクしながら入って行くと、
受付の女性から説明があり、今日は今からホールで講演会が始まるので、
展示会場には別の入り口から入って下さいとのこと。
言われたように会場に入った時、すぐ隣のホールで、
バイオリン演奏が始まり、思わずのんちゃんと小声で
「おお〜っ、いいね〜!」
現場の様子は見れないけど、講演者の入場だったのか、拍手も続き、
なんだか私達まで文化人な気分?!
…と、隣に気を取られている場合ではなかったです。
展覧会場に並んだ、尾崎文彦さんの絵は、どれも印象的な作品ばかり!
いぬやネコの動物たちは、人なつっこい表情でこっちを見てて、思わずニッコリ…!
線や色彩はシンプルだけどインパクトがあって、のびのびと、丁寧なタッチが、尾崎文彦さんらしさなのかなぁって。
ほんと、元気をもらいました…!
ご本人のことは、それまで知らなかったのですが、
1978年東京生まれで、障害を抱えながら創作を続けている方だそうです。
あの「はだかの大将」の山下清を見いだしたのが、早稲田大学で心理学の講師をしていた心理学者の戸川行男という人で、
始めて本格的な山下清の展覧会が開かれたのが早稲田大学構内だったそうですが、あまり知られていない事実だとか…。
さっき講演会の演奏が聴こえてきたホールで、1937年に『精神薄弱児 山下清展』が開催され、
それをきっかけに、山下清は日本中の注目を集めることとなり、
やがて日本の「アウトサイダー・アート」という言葉が生まれたらしいです。
(((そんな場所に自分が今いることが、なんだかとっても意味のあることのように思えて。
どういう意味なのかはわからないけど…。)))
20世紀フランスの画家ジャン・デュビュッフェは、心に病を抱えた人や専門的な美術教育を受けた経験のない人びとがつくりだす優れた作品を見出した第一人者とされていて、これらの作家と作品を「アール・ブリュット」(Art Brut 生の芸術)と呼ぶそうです。
“文化的な芸術よりも、生(き)の芸術を”
アール・ブリュットを集めて開催された初めての展覧会のタイトルとして、ジャン・デュビュッフェが寄せた言葉だそうです。
とても深〜い言葉です。
芸術だけでなく、本質的なこと。
いろんな物事に対して、生のままであること…。
今回の尾崎文彦さんの展覧会で感じたことは、
私の創作の道標となっていくんだろうなぁって、勇気ももらいました…!